地方の経験を生かす【アスクラボメールマガジン2019年9月号】
弊社は岡山県北部、人口約10万の津山市で設立しました。地方都市での設立以来の経験・ノウハウをもとに商品を研究・開発し、東京に拠点を設けて営業活動を開始 したのが15年前のことです。
東京での営業活動を振り返ってみても、地方だからこそ学べたこと、地方だからこそ 経験できたことが基本になっています。それは、地方都市において、大都市の縮図的に、地域のことや企業の全体像を理解し学び、経験できたということです。
その知識や経験がなければ、東京での営業活動も成果が出なかったと思います。
■社会の仕組みが見える
地方都市は都市部のようにすべてが大規模・大組織ではないため、地域の政治、地域の商工会議所や企業等、エリアにおける社会の仕組みや風土、文化等の全体像が、比較的把握しやすいと言えます。
■企業の全体像の理解
地域における弊社のお客様規模は、従業員数にして数十人~数百人規模の企業が中心です。そのため、経営者あるいは経営者に近い方々から直接、経営課題や現場課題の相談を受けて、営業やSEが課題解決のための提案・システム構築を経験してきました。その経験があったからこそ、企業の全体像の理解や経営者視点での「全体最適」という考え方の理解ができたのだと思います。
また、地方都市という限られたコミュニティーでは、さまざまな組織の会合や催し等で経営者層が集う機会も多々あったため、 直接、弊社納入システムや弊社スタッフの評価を聞くことができ、改善や改良、ビジネスモデルのヒントとすることもできま
した。
もし、弊社が大都会で創業していたと仮定したら、政治の規模、商工会議所の規模、 企業の規模等すべての規模が大きいため、全体像や社会の仕組みの把握、風土・文化 の理解には至らなかったと思っています。
大企業への営業活動では、当然経営者層への接触はできず、経営者層からの直接の アドバイスや注意などを聞けず、経営者視点の「全体最適」な思考による提案活動や システム構築の経験を積むことはできなかったと思います。
私自身、地域企業の経営者に対して他社との違いを明確に示すため、経営課題の解決 を提案してきましたが、その経験をベースに、基本的には同じ手法により東京で営業 活動を行いました。
その結果、地方の企業と大都市の企業で、企業規模が違ったとしても経営者の持つ課題や責任に大きな違いがないということがわかり、地元での経験は大きな武器となりました。
地方で得た経験は、地方でなければ得られなかった経験であり、地方都市において大都市の縮図的に学び、経験できたことが弊社の財産になっているのです。
アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙