現実を反映した評価【アスクラボメールマガジン】

どのような会社でも、いろいろな方法で社員の「評価」をされていると思います。
当然ながら弊社でも人事考課を行っていますが、その評価方法は以下のような内容です。

(1)評価表による評価(自己評価+上司評価) 
能力向上から業務への取り組み姿勢、勤務態度に至るまでの約20項目からなる評価表により、毎月1回、自己評価と上司評価を行います。

この評価表による評価は、一般社員・管理職者を問わず、全社員が入社時より継続して実施しています。
評価方法は、先ず、各項目に対して3段階の自己評価を行い、その後、直属の上司と業務上関係する管理職者により、同じ項目について5段階で評価を行います。

(2)実績数字による評価
営業スタッフであれば売上や受注、粗利の実績、技術スタッフであれば生産性の実績など、あらかじめ計画した目標数字に対する評価を、毎月1回行います。
月毎の実績と達成率、評価対象期間の累計実績・過不足、前年実績との比較等により個人、部署・部門の評価を行います。

このような評価を20年来続けていたのですが、数年前より「経営責任者として本当にこれで適正な評価ができているのだろうか?」という疑念が生じました。
例えば、営業のA君は見た目の実績数字は上がっているが、営業のB君は実績数字が悪い。しかし、本当にA君の方がB君より貢献度が高いのだろうか?
あるいは、技術のC君は上司の評価があまり高くない。しかし、それはC君自身の実態がそのとおり評価された結果だろうか?と考えるようになったのです。
次々とこのような疑念が生じた理由は、弊社がPROナビ(※)を導入したことに大きく関係しています。
毎回のようにこのメルマガでも紹介していますが、弊社ではPROナビを全社員が使用しています。PROナビには、日々の日報を必ず入力しているのですが、それが、従来の評価方法では見えなかった、気付かなかった部分を浮かび上がらせることとなりました。
営業のA君は、確かに実績数字は上がっているが、その活動内容の大半は固定したユーザを訪問して、今自身が持っている知識だけで対応をしている。営業のB君の実績数字はA君に比較すると低いが、その活動内容は日々新たな知識習得に向けて努力しており、目先の実績数字だけではなく将来の収入のための行動をしている。
上司の評価があまり高くない技術のC君は、問題意識を持って活動しており、上司同僚問わず自身の意見を述べて、納得するまで自ら行動し、調べている。その他にも、トラブルが起きた際のスタッフの日報には、営業のEさんの名前がよく出てきて、多くの社員に頼りにされ・活躍している様子がうかがえる。技術のDさんの日報は、文章は非常に簡単だが内容や要点は良くつかめる・・・など、評価表では表せなかった行動や実績数字に結びつかない取り組み、一方的な視点では気付かなかった部分が、PROナビの商談日報・就業日報を通してつかむことができたのです。

現在も、従来通りの評価は継続して行っていますが、PROナビを導入してからは、いままでの評価に加えてより実態を把握し、またそれぞれの背景を考慮した評価ができるようになり、客観的な評価と適材適所への人材配置が可能になりました。

「配下のスタッフが気に入らない」あるいは「上司とは肌が合わない」と、いくら言っても簡単に組織を変更することはできません。お互いの短所を挙げてせめぎ合うより、お互いの良いところも把握し、短所・長所を踏まえた上で正確な評価と適材適所への人材配置ができれば、全体のモチベーションを上げることができ、業績アップにつながると私は思います。

※PROナビ:弊社開発の組織営業力強化システム

<余談>
私は学生時代より文章の作成については本当に自信がありません。私の文章をスタッフが読むと「言いたいことはわかりますが文章にはなっていません」と手厳しい注意を受けます。言いたいことを次々に重ねてしまい、結果、始めと終わりがつながらなかったり、文章の区切りや句読点がおかしかったりするらしいのです。
毎月のメールマガジンを担当している私ですが、その内容はテーマを決めてもちろん私が書いています。しかし、読者の皆様の目に届く文章になるまでには、弊社スタッフが苦労して修正をしています。
これも「適材適所」とご了解ください。

アスクラボ株式会社 CEO 川嶋 謙